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【番外】快晴の中本

第1話 出社しない新人

 
これは部屋店が生まれる何年か前の話。

出会いのエピソードである。 


1999年4月 


松田は3月に全国トップの結果を残し 


会社から満を持して本店の責任者を命じられた。

 

 

松田は昨日まで作り上げた店舗と共に戦ったチームに別れを告げ

 
一からこの店と社員を鍛え上げ、

早期にトップの成績を残せるチームにする 


と、自らのビジョンを見据えていた

 



責任者としてのこの熱い志と覚悟を配属社員に伝えることが 


自分の最初の仕事だということを認識していた。 

初日の大事さを誰よりも知り、

初日にかける想いは誰よりも強かった。 

 

 



そして本店出社初日 

社員が誰一人出社していない早朝の職場に松田はいた。 


やる気は出社時間に比例する。 


松田は常々そう考えており

実際に今までの経験上その通りだった。

 
誰が最初に出社してくるのか、

 
松田はこれから共に働く社員の出社を

今か今かと待ち構えていた。

 

 

数十分後、本店社員が揃ったところで朝礼が始まる。

 

松田は開口一番、 


「私が来たからには本店を全国一位のお店に!

君たちを全国一位の営業マンにする!

その為の一切の努力を怠らないことを約束する!」


松田の志の高さと本気さにその場にいた社員達は圧倒された。



熱気ある朝礼が終わり 

その日のスケジュールを指示すべく

ミーティングを開始しようとしたそのときである。

 


中堅社員が松田に声をかける。

 
「あのぅ、松田店長。

ご存知では無いかもしれませんが

今日から出社する予定の新人がまだ来ていません。」 

!!!!!!!!!!!!!!


松田「なぁにぃ!?」

2013/10/26 15:29

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